落ち葉に見る組織

2015-10-25 10.39.18.jpg 事務所から歩いて7~8分の処に全長約400m 全幅約40mの桜並木が美しい播磨坂があります。
その播磨坂を事務所へ行く途中に通ると、前日からの夜来の風、冬の到来を告げる木枯らし1号が、並木坂の端っこに桜の葉を吹き寄せていました。吹き溜まった桜の葉を見ると、まだ緑色のものもあれば、紅赤、真紅、黄金色、黄土色と様々な色が織りなしています。

最近は組織論やリーダーについての本を読む機会が多いせいか、様々な色の落ち葉の美しさは、理想の組織の在り方に見えてきます。青葉も枯葉も美しく、組織における年代ごとの輝きの様を見るようです。どの色も主役であり脇役である落ち葉の吹き溜まりのような組織、理想ですね。

織りなす落ち葉の色に触発されてか、再び荻生徂徠の為政者(リーダー)は、人材はどう選びどう扱うかという芳賀徹氏(静岡県立美術館長)の文章が頭の中を反芻し、徂徠の卓越した見解が腑に落ちました。

 “人を雇うなら暴れ馬を採れ。初めからおとなしい秀才ばかりそろえたってだめだ。どこかで抵抗してくるような度胸や野心のある人間を取り立てて、その荒馬を乗りこなせ”と徂徠は上に立つ者の力量をも問いているわけです。

およそ300年の月日を越えて徂徠から現代のリーダーに突きつけられた言葉です。
徂徠の言わんとしていることは、現在の日本のリーダーにも、歯科界のリーダーにも、そして小組織の歯科院長であっても、リーダーには不変に求められることと思います。