城南信用金庫に学ぶ

9連休だった歯科医院の皆様、仕事始めが待ち遠しかったのでないでしょうか。弊社も9連休とさせていただきましたが、私は大学OB会、メンター歯科医師の忘年会、歯科関係者とのゴルフコンペ、事務所での資料整理といった具合で、まったくのフリーの日は2日間でした。

休暇中に民族学者の宮本常一さんの著書を再読しましたが、今の私たちの恵まれた生活の源流となった人々の在り方を知りある種の神聖な気持ちにさせられました。また宮本さんのフィルドワークによる資料の裏付けの取り方には、正に”行動する知識人”の凄みを学ぶことができます。

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その他に原発関連の本を3冊、中でも「城南信用金庫の”脱原発”宣言」(写真)は、企業の社会貢献、公益への取り組みを具体的に知る上でとても参考になる小冊子です。原発事故を起こした東京電力が、ぬけぬけと嘘をつき白を切り続ける法人の鉄仮面さを見せるのとは対照的に、城南信用金庫の取り組みは、法人も人の集団で血潮が通っていることを教えてくれます。

その結果、城南信用金庫に惹きつけられる人々の姿に、マーケティングの原理を垣間見ることができます。保健医療機関として公益性の高い歯科医院ですが、低迷する経営状態から商魂むき出しの現在、民間の金融機関の公益性に根ざした取り組みを描いたブックレットから、本来の医療サービス業としての在り方とその打ち出しの仕方を学ぶことが多々ある1冊でした。地域に根ざす歯科医院経営を目指す歯科医師の方にお勧めの小冊子です。