市川浦安地区セミナーとフィアー広告

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先般、市川浦安地区の歯科医師会の先生方に、「歯科医院成功のレシピ」といういささかビジネス書もどきの演題でお話をさせていただきました。このように"成功"というフレームで話をすることは、非常に難しく不可能なことと思います。それは、歯科医師個々が人生の中心に何を置くかで、成功の在りようがいかようにも変わってくるためです。コンサルタントの常套句、"成功法則の○か条"など、まったく愚の骨頂です。と、思いながらも敢えて"成功"を銘打ったのは、同地区でこの数年

 

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個々の価値観が違えども、成功するには守るべきルールがあり、それによって実践すべきレシピが見えてくると、当日はお話ししました。常々広告には肯定的な立場でお話ししていますが、医療に携わる者が、生活者を脅かしたり不安にさせたりするフィアー広告で医療需要を喚起することはルール違反だと思っています。それに、この手の広告に一端手を染めると、歯止めが効かない覚醒剤中毒患者のごとく商人道まっしぐら、ハゲ・ダイエット・シミ・むだ毛などを扱う業者クリニックへと医院を変貌させていき、広告費を捻出するために医院経営をしているような状況に成りかねません。

 

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最近、歯科で目にあまるルール違反は、「歯周病は生活習慣病です。しかも命にかかわるかも知れない」と、フリーランス歯科衛生士が企業広告サイトでタイトル打ちをしているものです。これが循環器系医師の話ならばニュースの範疇ですが、生理学上の判断も定かでない、さらに生死の行き交う現場を経験したこともない歯科衛生士が"命"を大上段に掲げたキャッチコピーをつければ、フィアー広告になるのが広告の常識です。広告とは想像の世界ではなく、実体験に裏打ちされた表現でなければならない責任があるのです。医療サービスに携わるものならば、なおさらに守るべきルールです。

 

私が患者でしたら、この手の衛生士からメンテナンスを受けるのはごめんです。P処は薄毛対策にも効くなどと、まことしやかに耳元でささやかれそうですから。かくして、歯科医師はフィアー広告を打たないルールを守ることで、患者の信頼を集め、盛業へとつながってくるのです。とりも直さずこれが成功するためのレシピでもあるのです。な~んだ、と思われる向きもあるでしょうが、所詮そんなうまい話はころがっていません。

はじめまして、クレセル株式会社代表取締役の伊藤日出男です。

日々マーケティング、とことん現場主義を大切にしています。

全国の歯科医院、開業候補地を飛び回り、院長とのやり取り、スタッフとの会話、若手歯科医師との開業前後の相談、歯科大生との交流から、見たこと・感じたこと・考えたことを、歯科界を取り巻く環境を踏まえてレポートしていきます。

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