2014年1月アーカイブ

正月明けのネタ枯れの7日朝、朝日新聞1面に「歯科医院ポイント導入」「歯科医必死の囲い込み」の見出しが踊りました。すでにご存じのように、メディカル・コミュニケーションズ社が運営する「歯科に行こう」が、患者の囲い込みのために、口コミを書いた患者にポイントを与え商品券などと交換できる仕組みのことです。そのポイントの原資を歯科医院が買うという飲食店や小売店ではおなじみの手法を、歯科に持ち込んだわけです。

以前発覚した、国内最大規模のグルメサイト「食べログ」のランキングの不正操作を思い出します。複数の業者が特定の飲食店に対して好意的な口コミを投稿して報酬を得ていた構図と同じです。つまり、患者に気づかれないように歯科医院が集団でステルスマーケティングをおこなったわけです。これに対する朝日新聞の論調を要約すると、「来院促進して過剰診療による公的保険財源の無駄遣いをする歯科医院を許していいのか」といった内容でした。

是非論で言えば、保険医療機関の療養担当規制第2条の4" 保険医療機関は、その担当する療養の給付に関し、健康保険事業の健全な運営を損なうことのないよう努めなければならない。 (特定の保険薬局への誘導の禁止)"に抵触し違法行為で直ちに行政指導すべきです。

さらに違法性以前に、たかだか400/10,000医院とメディカル・コミュニケーションズ社の利益のために、この口コミサイトによって、99,600件の歯科医院がアウトローなイメージを重ねられたことに怒らなければなりません。

しかし怒れる99,600医院の救いは、「携帯電話で料理の写真を撮ることをためらわない輩の品性」と同じ次元で「歯科に行こう」の口コミを書くアンダーな患者が来院しないことでしょうか。負の連鎖臭を感じる患者は、400/10,000医院に任せておいて、アッパーな患者との関係を築いていきましょう。

年賀状大賞 2014

私の学生時代の先輩で、現在は東京のお茶の水で"さかなステュディオ"というデザインオフィスの経営者兼デザイナーの金子氏の年賀状です。金子さんはサッカーも天才肌、学力も東大まちがいなしと言われていた文武両道の生徒で校内では故・中村勘三郎さんと並ぶ有名人でした。現在はやはり早熟の才の辿る定石通り・・・子供の頃の煌めきを残しながらも堅実にデザイン事務所を経営しています。歯科のデザインもWelcomeですから、ご希望の方は伊藤までどうぞ。

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城南信用金庫に学ぶ

9連休だった歯科医院の皆様、仕事始めが待ち遠しかったのでないでしょうか。弊社も9連休とさせていただきましたが、私は大学OB会、メンター歯科医師の忘年会、歯科関係者とのゴルフコンペ、事務所での資料整理といった具合で、まったくのフリーの日は2日間でした。

休暇中に民族学者の宮本常一さんの著書を再読しましたが、今の私たちの恵まれた生活の源流となった人々の在り方を知りある種の神聖な気持ちにさせられました。また宮本さんのフィルドワークによる資料の裏付けの取り方には、正に"行動する知識人"の凄みを学ぶことができます。

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その他に原発関連の本を3冊、中でも「城南信用金庫の"脱原発"宣言」(写真)は、企業の社会貢献、公益への取り組みを具体的に知る上でとても参考になる小冊子です。原発事故を起こした東京電力が、ぬけぬけと嘘をつき白を切り続ける法人の鉄仮面さを見せるのとは対照的に、城南信用金庫の取り組みは、法人も人の集団で血潮が通っていることを教えてくれます。

その結果、城南信用金庫に惹きつけられる人々の姿に、マーケティングの原理を垣間見ることができます。保健医療機関として公益性の高い歯科医院ですが、低迷する経営状態から商魂むき出しの現在、民間の金融機関の公益性に根ざした取り組みを描いたブックレットから、本来の医療サービス業としての在り方とその打ち出しの仕方を学ぶことが多々ある1冊でした。地域に根ざす歯科医院経営を目指す歯科医師の方にお勧めの小冊子です。

今年は小社の体制も一新、有望な新人も加わりさらに皆様のお力になれることと確信しております。日々クライアント医院様には、理念と使命をうかがっています。年頭にあたっては、私の信条を明らかにすることで、新年のご挨拶とさせていただきます。写真は山形県酒田市から見た月山の夜明けです。この地はNHKの朝ドラ"おしん"にも出てきた母の生家酒田屋があり、私のターニングポイントとなった歯科医師との出会いの地でもあります。
本年もご指導の程よろしくお願いいたします。

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私の信条

  1. 死ぬ時を想い、10年先を考え、5年先を見て、行動しろ。現在に翻弄されていては未来がない。
  2. 早くやれ、失敗さえも早くしろ、できない言い訳を考えていると、チャンスは二度とやってこない。
  3. 相手を感激させろ、相手の笑顔を見たければ、相手に真に役立つことを真剣に考えろ。
  4. 仕事は自ら創れ、世に撃って出ろ、与えられた仕事をしているようでは生きる価値がない。
  5. プライドを捨て、さらに学べ、そして志を高く持てば、新しい価値が見えてくる。
  6. 根拠を持て、根拠なき主張は、賢者には通用しないばかりか、再挑戦の意志さえ生まれない。
  7. 取り組んだら離すな、最後まで手を抜くな、手抜きは自らの達成感とともに周囲の信用さえも失う。
  8. 努力に満足するな、結果に歓喜しろ。

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